東日本大震災と日本経済

東日本大震災による日本経済への影響とは!?

2011年3月11日に、未曾有の大震災である「東日本大震災」が起こりました。日本のみならず、世界へも金融以外にも様々な影響を与えたこの東日本大震災。そして、日本人の忍耐力と謙虚さも、世界中で話題を呼んだものでした。その一方で、東京電力の原子力発電所において、炉心溶融など一連の放射性物質の放出を伴った原子力事故が発生しましたよね。国際原子力事象評価尺度において最悪のレベル7(このレベルは深刻な事故に分類)とされる事故です。いまもなお、流出しているということ。こういった日本の状況は、経済へどんな影響をもたらしたのか、簡単にお話していくことにします。

金融への影響

国内株式市場の立会時間の終了時刻は、東京証券取引所が15:00、大阪証券取引所が15:10、名古屋証券取引所・福岡証券取引所・札幌証券取引所がいずれも15:30なのですが、東日本大震災は2011年3月11日14:46頃に発生したため、各市場にとって終了間際での出来事だったんです。地震や津波によって発電所が停止して、被災地では広範囲に停電が起きました。しかし、各市場は停止にはならずに済んだんです。官邸が福島第一原子力発電所事故に伴う原子力緊急事態宣言をしたのは同日16:36、同事故に伴う住民への最初の避難指示は同日20:50であり、いずれも各市場が閉場した後でした。地震後から取引終了までのわずかの間でしたが市場は反応したんですね~。敏感だこと。円ドル相場は82円70銭台であったものが地震発生後に83円20銭まで下落しました。日経225は地震発生後に1%下落しました。また、ニューヨーク証券取引所の11日の取引でも、ダウ平均株価が上昇する中、国内の工場が被災した日系企業の株価や米国預託証券価格は下落しました。シカゴ商業取引所での日経225先物取引の11日の終値は9,975円と前日比300円安。その後、地震後初営業日である3月14日から国内株式の主要指標は大幅に下落し、3月15日には震災や福島第一原子力発電所事故などによる影響が懸念され、日経平均終値は前日比1015円34銭安(-10.55%)の8,341円11銭。リーマンショックなどに続く過去3番目の下落率を記録して、リーマン・ショック以来の水準となったわけです。けっこうな暴落でしたよね、日本、どうなるかとヒヤヒヤしたものでした・・・(; °_°)

金融への影響(2)

為替市場では、“震災からの復興特需に向けて円が大量に買われるにちがいない”とか、“膨大な損害保険の支払いのために保険会社が円を大量に買い戻すにちがいない”とか、“企業は海外資産を円に替え、その動きが加速したとき手元の円を売れば儲かる。だから前もって円を買う人が多いにちがいない”とか・・・ものすごい憶測が飛び交う中で、投機的な円買いが集中しまして、円が急騰したんです。3月14日から3月16日にかけて3日間で約7円も急騰したんです。3月17日の早朝には、当初は円安から始まった為替相場だったのに、ニューヨーク外国為替市場で79円台で始まった取引が、わずか1時間あまり後のシドニー外国為替市場で一度76円台にまで急騰ました(; °_°)日本銀行は次々に短期金融市場への資金供給を発表して、計画された供給総額は3月18日までの5日間で約82兆円!!!!!!ひえ~~~!!!!!また、アメリカ連邦準備制度理事会などによる協調介入がなされ、円ドル相場は80円台を回復し、円高にも一応の歯止めがかかったわけです。これって戦後の日本において金融市場を混乱させた非常に大きな出来事なんですよ。震災の復興が最重要課題ではありますが、日本経済が倒れては元も子もないですから、こちらも大事な課題なんです(T□T)

企業の業績悪化

震災の影響を受けた地域では、津波による浸水で会社や工場が損壊したり社員が被災したりして多くの企業が打撃を受けましたよね。臨海工業地域が大きな被害を受けたり、倉庫が流失するなどして海沿いの物流拠点が機能しなくなったことで海上輸送にも大きな影響が出たそうなんです。また、直接もしくはそんなに震災の被害を受けていない地域でも、電力不足の影響で震災直後に節電要請が出されたり、3月13日以降の計画停電によって業務の中断や業務の建て直しを余儀なくされる影響がありました。私の会社も計画停電で、途中、パソコンが使えなかったり、電気を消したりなどしていました。そして・・・福島第一原発事故の放射性物質汚染による被害・風評被害や、震災後一時的に高まった各方面での消費自粛ムードが響いて、業績が急激に悪化した企業も多々ありましたね。震災以降業績が悪化し、倒産する企業が多発。その頃の帝国データバンクなどによる景気動向調査では、景気が悪化したという調査結果が出ています。やはりリーマン・ショックに次ぐ大幅な落ち込みだったことは確かなようです。

失業者の増大

東日本大震災が雇用・労働面に及ぼした影響も大きいものでした。失業者が増えれば、物を買う人が減るわけで、物流も滞り、結局は不況の渦へと引き寄せられていくんです。岩手県、宮城県、福島県で見てみると、2010年9月~2011年2月のあいだ、これは震災が起きる前6か月間の時期ですが、就業者数はは275万人前後で推移していました。ところが東日本大震災後の2011年4月~2011年6月は約260万人にまでに減少します。たった2ヶ月ちょっとで約15万人もの就業者が失業したんです。中には、亡くなったかた、怪我をされて働けなくなった方もいるとおもいますが、短期間でここまでの落ち込みがあるのは、緊急事態でした。その後7月~9月は270万人程度まで回復したのですが、2011年10月~2012年3月は260万人台と震災前より低い水準で推移しています。完全失業者数は震災前の6か月間は15万人強で推移していましたが、震災後の5月、6月は19万人にまで増加しています。このような動きを見ても、厳しい雇用情勢にあったことがわかりますよね。あくまでも岩手県、宮城県、福島県の3県にスポットをあてたデータではありますが、日本全体で(特に東日本で)このような失業者問題が相次ぎました。

自粛ムードによる日本経済の停滞

東日本大震災が起こったとき、私もそうでしたが、何においても自粛ムードでしたよね。東日本で被災された方々のことを考えると、浮かれてはいけない、派手なことをしてはいけない、ゴールデンウィークの海外旅行もやめておこう、こんな時期に結婚式なんてしていいのかな、今後どうなるかわからないから無駄遣いせずにお金をためよう・・・・・・・などと、みんなで自粛してしまって日本経済が流動しない時期があったんです。ニュースなんかでは、日本経済活性化のためにも被災地の商品をたくさん買ってください、旅行に行ってください、今までどおりの生活をしてください、なんて呼びかけてましたね。確かに経済のことを考えればその通り!!!!!思いやる気持ちって言うのは日本人のいいところなんですけど、経済にとっては悪影響でした。こんな影響もあってか、このころは震災不況になっていましたよね。