日本の景気(1)

景気の名称

景気には、様々なネーミングがつけられて通称で呼ばれています。ここで、日本の歴史の中で起こった代表的な景気のネーミングをご紹介していきましょう!

特需景気

特需景気というのは、別の地域で起こった社会現象などによってもたらされる需要により、その必要とされる物品などの市場価値が高騰して、好景気に推移していく状況のことなんです。特定の社会現象だけにとどまらず、その社会現象がいろんなところへ波及して、さらに違った社会現象を起こし、それによってもたらされた需要により、好景気になる場合も、特需景気といいますよ。今の説明でわかるかな?(笑)多くは戦争がもたらす需要によって好景気になり、特需景気になるという歴史が多いですね。ただし、特需景気で気をつけなければいけないのは、その時だけの好景気にすぎないわけで、長く続くわけではないので、それを見越した設備投資なり、資金運用なりを心がけないと、特需景気が収束を向かえた頃に、一気に経済が谷底へ突き落とされてしまうということです。反動って恐いですからね~。

朝鮮特需

特需景気のなかでも有名なのが朝鮮特需ですよね。朝鮮戦争が始まった直後、アメリカが日本に対して大量の物資を要請したんです。軍服、軍用毛布、繊維製品、土嚢用麻袋、鋼管、針金、鉄条網などの鋼材関係、コンクリート材料、食料品、車両の修繕など、広範囲にわたって需要が増大したため、この頃の日本は朝鮮特需に沸きあがりました。悲しいことに、戦争が始まると潤う・・・・・。仕方のない図式なのでしょうか。このとき、日本は兵器や砲弾などもつくっており、大企業がその生産技術を駆使して戦争に協力していたそうです。やっぱ日本の技術って凄いんですね。

神武景気

神武景気は、高度経済成長期の幕開けとなった1954年に始まる、大型の好景気のことをいいます。日本初代の天皇とされる神武天皇が即位した紀元前660年以来の好景気という意味でのネーミングだそうですよ。神武景気は1954年11月を底に1957年6月まで続いたことになっています。神武景気は、1950年に勃発した朝鮮戦争によって朝鮮半島に出兵したアメリカ軍への補給物資の支援、戦車や戦闘機の修理の請負などの朝鮮特需によって、輸出や貿易外でのやりとりが増加したこと、商品市況が大幅に上昇したことなどによってもたらされた好景気なのです。この好景気によって日本経済が第二次世界大戦前の水準を回復しています。また、好景気は家計の所得を増やして、耐久消費財の購入ブームが起こりました。いわゆる三種の神器である冷蔵庫・洗濯機・白黒テレビが普及していくこととなるのですね~。戦争の影響で高価な家電が普及するようになるなんていうのも、どこか悲しいですが・・・。

なべ底不況

なべ底不況なんてネーミングの景気もあるんですよ(笑)なんでもありですよね(^^;)このなべ底不況というのは、神武景気の後の1957年から1958年に起こった不景気のことをいいます。もともとは、なべの底のように景気が滞った状態が続き、不況が長くなりそうだ・・・と予想されたために、なべ底不況と呼ばれたそうです。しかし、不況の原因は在庫が増えすぎてしまったので、消費とのバランスが崩れたとう要因だったので、1958年から3回にわたって公定歩合の引き下げがおこなわれて、不況を乗りきることができました。やはり在庫と消費とのバランスは大事なのだな~って感じですよね。

岩戸景気

岩戸景気は、神武景気の次に起こった日本の好景気のことです。神武景気は31か月続きましたが、岩戸景気は42ヶ月続いたんです。期間は1958年6月から1961年12月までの42か月間です。好景気が長期化したことや、好景気の規模の大きさから神武景気よりも高い評価がなされる岩戸景気は、神武天皇よりさらにさかのぼって「天照大神が天の岩戸に隠れて以来の好景気」という意味で、名付けられたそうですよ~。日本史得意な人は意味わかるかな!?日本人っぽいネーミングですね。このころから日本の高度成長期が始まります。朝鮮特需が次第に減っていく一方で、重化学工業の技術革新の起こりはじめて、景気は好調なまま。繊維産業や石炭、海運産業などは減少していきますが、電気機械・精密機械・自動車などの機械産業、鉄鋼・化学・石油精製などの装置産業が発展して、産業が高度化していきました。

オリンピック景気

オリンピック景気は、その名の通り、オリンピックが開催されるために、様々な産業が潤い好景気をもたらすことです。日本では1962年11月から1964年10月までがオリンピック景気ですね。1964年に夏季の東京オリンピックが開催されることになり、交通の整備や競技施設の建設、新幹線・高速道路、その他競技場などの整備やれ建設需要が高まったのです。またオリンピックを見るためにテレビを買ったり、オリンピックを見に行くことなども経済に大きく影響したといわれています。2020年にはまた東京オリンピックが開催されることが決まりましたよね!!少なくとも今から7年後までの日本の方向は見えているということで、様々なインフラ整備や、交通量の増大、その他オリンピックに付随してお金が回りはじめると、雇用も増えるので景気の回復に一役買うかもしれませんね。ただし、もちろん、オリンピックが終わればこの好景気も終わりを告げますので、浮かれないように注意したいものです(^^;)

証券不況

日本が高度経済成長をしている最中に、東京オリンピックなどによるさまざまな需要の増加によって、日本経済の成長は目覚しいものでした。その日本経済成長は証券市場をも成長させます。銀行よりも証券会社のほうが良いといった風潮にさえなっていたのですが、東京オリンピックが終わって、金融引き締めも重なると、企業業績の悪化が露骨に出てくることになります。全体的に日本が好景気なので、人手不足や資金調達などの面で不安を抱えていた企業も、それらのことを重要視してこなかったのだと言います。なので、オリンピックが終わるとともに、その悪化した経営状況によって打撃を食らうこととなります。山陽特殊製鋼倒産事件と名付けられるほどの、企業の大きな倒産が起こり、証券市場も低迷して大手証券会社各社が次々と赤字となりました。そこで政府は不況拡大を防ぐために、1965年に山一證券への日銀特融を決定し、赤字国債の発行も決めます。これで経済恐慌をなんとか避けて通ることができました。